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外壁塗装ではなぜ高圧洗浄が必要なのか

2021.3.23

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家の大きさによって数万円の規模になる外壁塗装の高圧洗浄ですが、実は非常に重要な役割を担っています。

もちろん、昔は電動の高圧洗浄機というものは存在しませんでしたので、外壁や屋根洗浄専用の機械がなくても、手作業で行おうと思えばできる作業なのです。

今でも「高圧洗浄機は必要ない」と言ってくる業者さんも存在します。

しかし時代は変わり、今では外壁塗装において専用の機械を使った高圧洗浄作業は必要なものとなりました。

 

 

 

 

高圧洗浄によって塗料が外壁に密着する

外壁や屋根の表面に塗装してできた塗膜は、毎日屋外で紫外線、雨風、排気ガスなどにさらされているので、年月とともに耐久性が劣化していきます。

劣化した場合は、そのままボロっと丸ごととれるわけではなく、少しずつ粉化していくのです。

これを塗料の「チョーキング現象(白亜化現象)」といい、外壁の表面を手で触ると塗装と同じ色の粉が手につくようになりますので、自宅の外壁にチョーキング現象が起こっているかどうかはすぐに見つけることができます。

チョーキング現象が起こっている外壁にそのまま塗料を塗っても、チョーキングが起きているような劣化した塗膜には粘着力がなくなっていますので、一緒に新しく塗った塗料まで剥がれてしまいます。

そうすると、塗装から年数が経過していなくても本来の耐用年数を迎える前に外壁は修復が必要な状況になってしまうのです。

実際、外壁塗装駆け込み寺にいただくお問い合わせの中にも、「塗装から1年しか経っていないのに塗装がすぐに剥がれてしまった」というご相談がよく寄せられます。

つまり、外壁塗装における高圧洗浄作業は、せっかく塗装した塗料がたった数年で剥がれてしまわないように、外壁の表面にある古い塗膜を取り除くために行われているのです。

もちろん古い塗膜以外にも、カビ、藻、コケ、汚れ、チョーキングの粉など外壁表面の様々な汚れをまとめて落とすことも高圧洗浄の目的です。

よって、外壁塗装における高圧洗浄作業は「汚れを洗い落とすため」というよりも、「旧塗膜などをまとめて削り落とすため」といった方が作業の目的を表すうえでは正しい表現といえるでしょう。

 

 

 

高圧洗浄機には人をケガさせる威力のものも

高圧洗浄機というのは私たちの想像がつかないぐらい高圧なものもあります。

高圧洗浄の水は人の身体を貫通させるほどの威力がありますので、実際に死亡事故が発生したり、人に向けて発射して傷害罪で逮捕されたりするほど危険な威力を持つ機械です。

 

 

 

高圧洗浄の水はバケツやタンクに溜めて使う

外壁塗装用の高圧洗浄機は、塗装を行う住宅の水道と洗浄機本体を直接繋いで水を噴出するわけではなく、大きなバケツやタンクに高圧洗浄用の水を溜めておき、そこから機械で水を吸い上げて内部で圧縮し発射するというしくみになっています。

高圧洗浄機がこのようなしくみになっている理由は、水道に機械を直接繋いでも水の出が遅いため高圧の水を安定的に噴出できないからです。

 

そのため高圧洗浄用の水をためる時は、バケツやタンクに水道から水が出しっぱなしの状態で放置されていることがあります。

一見水が出しっぱなしで無駄なように感じてしまいますが、あくまで高圧洗浄の作業効率を上げるために水を出し続けているのです。

例えば、もったいないと思った客が「水がバケツに溜まるたびに水道の栓を止めてください」とお願いしてしまうと、間違いなく作業時間と作業員の手間がかかり、本来半日で完了する高圧洗浄が長時間に及んでしまうでしょう。

もちろんこまめに水道を止めてくれる節約を考えた業者さんもいますので、高圧洗浄の方法については施工業者のスタイルに任せることをおすすめします。

 

 

 

昔ながらの業者の中には高圧洗浄をしたがらない業者も

先に少し触れましたが、高圧洗浄機は昔は当然存在していませんでした。

ニューヨークにある『自由の女神像』などを高圧洗浄機で洗った実績を持つケルヒャー社のホームページによれば、ヨーロッパで初めて高圧洗浄機が開発されたのは1950年ですが、日本に高圧洗浄機のメーカーが登場したのはそれから約40年後の1988年の事でした。

つまり高圧洗浄機が登場してから30年ほどとあまり時間が経っていないため、機械で建物の洗浄を行わない昔ながらの塗装業者さんがいても不思議ではないかもしれません。

しかし、時代の流れで、便利なもの、必要なものは取り入れるべきで、高圧洗浄機は絶対に取り入れるべき技術の一つです。

「高圧洗浄機なんて必要はない」という業者は柔軟性に欠くので、一旦お願いするのを保留しておいた方が無難です(手抜き業者とは限りません)。

昔はブラシ、サンドペーパー、ワイヤーブラシを使って汚れを取りながら塗装を行ったのですが、チョーキングの粉を取り除きづらいですし、リシンなどのデコボコトゲトゲした壁には高圧洗浄機が適切です。

もちろん、ブラシ、サンドペーパー、ワイヤーブラシといった道具も、塗装前に鉄部の錆びを落とすためにケレンで使いますので、建物を清掃する上で必要ではあるのですが、建物一棟を洗浄することにおいては、

  • 水分を乾燥させるための時間を確保する必要がある
  • 水道代がかかる(水道代は家主負担)

といったデメリットを考慮しても、効率や作業員の手間を考えれば高圧洗浄機は取り入れなくてはならない機械なのです。

 

 

まとめ

外壁塗装で高圧洗浄が必要な理由は塗料を外壁に密着させるためであり、高圧洗浄をしなかった場合、塗装の効果が十分に発揮されません。万が一、見積もりに洗浄のことが書いていない業者ならばお願いしないほうが良いかもしれません。

 

 

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