外壁の劣化は方角によって変わる!
2021.3.26
外壁や屋根の劣化は、立地条件や環境によって変化します。
一般的に10年や塗料によっては15年、20年など様々な目安が定められていますが、一番大切なのは症状を良くみて塗装が必要か否かを判断することです。
今日は家の場所や方角による劣化の違いについて解説します。
日陰と日なたによる劣化症状の違い
塗装の劣化で一番大きな影響を与えるのが紫外線です。
そのため、日陰よりも日なたの方が劣化の初期症状が早く出る可能性が高いです。
塗り替え時期のサインとなるような症状は、日なたの面から出てきます。
最近の塗料は防カビ性能も上がっているため、塗膜が新しいうちはコケや藻は付着しにくいです。
しかし、塗膜が劣化してきた時に防カビなどの機能が失われ、コケや藻が付着すると劣化は著しく進行します。
逆に北側でも隣接した住宅がなかったり、風通しがよかったり、乾燥している環境であれば長期間防カビ性能が続きます。
方角による環境の違い
外壁の劣化は周辺の環境にもよりますが、周辺の建物で日射を遮ることがない場合、南側が一番早く劣化します。
次に北側。
南、北側に比べ、西、東側は劣化しにくい環境にあります。
太陽は東から昇って、西に沈んでいきますので、南側は1日通して日なたになる時間が多く、北側は日陰になる時間が長いです。
東は朝日を浴び、午後は日陰になります。
逆に西側は朝は日陰になりますが、午後から夕方にかけては西日を浴びます。
北や南に比べ適度に日を浴び表面を乾燥させてくれます。
南側
日射によるひび割れが起きやすい
特に紫外線の影響を受けやすい南側は、色あせ→チョーキングの順に劣化が始まります。
チョーキングは防水性が失われているサインになり、建物内部へ雨水がしみこむ可能性があります。
また、サイディングの継ぎ目であるシーリングにもひび割れが生じるため、注意が必要です。
南側でなくても、通り沿いや隣の家、高層ビルなど日差しを遮る障害物が無く日射時間が長い部分も色あせやチョーキングに注意深く観察が必要です。
北側
湿気が多く、カビやコケに注意
日の当たらない北側は、コケや藻が発生しやすい環境です。
塗膜の劣化により外壁の防水性が低下すると、壁の表面にコケや藻が発生します。
外壁や屋根を直接傷める原因にはなりませんが、他の箇所よりも多く水分を浴びているため、塗膜も劣化しやすいといえます。
北側でなくても隣の家の建物と面している部分や、高層ビルの影響で日差しが遮られている面は、コケや藻など生えていないか観察してみるとよいでしょう。
まとめ
日なたと日陰で外壁の劣化症状の特徴が違ってくることはおわかりいただけたでしょうか。
単純に北側だから、南側だからということではなく、家の構造、周辺の環境、日照時間、風通しなど家を取り巻く全ての環境が劣化症状に関わってきます。
そのため、大切なのは自分の家がどのような特徴なのかを把握することが大切です。
わからない場合はお近くの塗装業者に相談することをお勧めしています。